日立・GE、米の原発受注へ 30年ぶり新設

http://www.asahi.com/business/update/0623/144.html

 日立製作所が米ゼネラル・エレクトリック(GE)と共同で、米テキサス州での原子力発電所の新設事業を52億ドル(約6000億円)で受注する見通しになった。米国で約30年ぶりにつくられる原発の第1弾になりそうだという。日本のメーカーが米国での原発建設を元請けするのは初めて。

 この事業は米エネルギー大手のNRGエナジーテキサス州につくる、軽水炉である沸騰水型炉2基で、09年の着工、14年の稼働をめざす。米国では79年のスリーマイル島原発の事故以降、原発の新設が凍結されていたが、ブッシュ政権が政策を転換。今後は新設が相次ぐ見通しだ。

 日立はこれまで、米国の原発建設では下請けに甘んじてきたが、約30年ぶりの新設計画で、日本で20基を建設してきた実績が評価された。

 電力の安定供給や地球温暖化対策として原発が世界的に見直され、米国、中国を中心に2020年までに約130基の新設が見込まれている。

 これに応じるようにメーカー再編も動いており、沸騰水型を手掛ける東芝は、加圧水型に強い米ウェスチングハウスを買収することで合意。沸騰水型の日立・GE、加圧水型の三菱重工業など各陣営による受注競争が激化し始めている。